荒れていた頃1
メロディさんのブログを見ていて子どもにもHNつけると書きやすいかもって思っていたのを、突然ではありますが実行してみます。
息子(小5)=オスカー 次男(小3)=トーマ で。(似合わないけどご勘弁を)
久しぶりに昔の会話ノートをみてみたんです。そしたら顔から火が出ました。と同時に、毎日必死だった頃のことも思い出しました。少しずつかいてみようかなと思い立ちました。
四年近く前。オスカー、小2の頃。
もともと家族の前ではわがままで幼児の頃から振り回されてはきましたが、乱暴はせず、友達とトラブルもなく、活発に遊ぶいい子でした。でも一年生になって何だか覇気がないと感じるように。学校の話もしないし、参観でみると気だるそうに座っていることも。二学期以降は女の子に悪口を言われるとか、ささいなことを気にして数回学校を休んだこともありました。
四月。新学期早々の二日間、行くのがいやだと泣いて欠席しました。遠足を機にその後一週間は学校へ行ったので一安心と思っていた矢先、家では思い通りに行かなければすぐにキレて、荒れるように。ビデオがどうしても今借りたい!と泣いてわめいて玄関に座りこむなど、常軌を逸したと思われる感じのキレぶり。学校での言動も徐々に乱暴になっていることを、同級生のお母さんから聞きました。
ゴールデンウイークを前にして嘔吐風邪にかかり、それが治っても朝布団からでられずに本格的に休みはじめました。したいことがあると全く我慢ができず、ちょっとしたことで機嫌をそこねて暴れました。昼ごはんのメニューがいやだと私を睨みながらソファーをひっくり返さんばかりに暴れたり、手をだすまでの兄弟ゲンカをとめたら我慢ならないと椅子を引き倒し、壁をなぐる。何をしても私に暴言をはき、暴れ、ごねる、手をだすなど一番荒れが激しい頃でした。
当時ゲームコーナーに一回100円でカードがでてくるムシキングというゲーム機が流行していて、オスカーもそれにどっぷりはまり、欲求がおさえられませんでした。
この頃はまだエンカレッジに相談を始める前でしたが、自己流でつけ始めた会話ノートがあります。この頃は何かの本を読み、子どもの全てを受け入れることこそが荒れをおさめるのに必要な事と勝手に解釈して、なんでも許していました。
この頃のある一日の会話です。
オスカーのはっきりと物が言えない様子、言っている事があまりにわがままなこと、
私が子どもの気持ちを先読みし、提案し、わがままにも言うなりになっていることにとても驚きます。
朝
オ「あー、言われない、言いたいことあるんだけど」
母「何かな?言ってみて」
オ「あー言われない~あー・・・ムシを・・・」
母「ムシ?」
オ「ムシキング(声を出さずに口パクで)」
母「ムシキングがしたいんだね」
オ「うん」
母「していいよ。何回したいの?」
オ「怒るかもしれん。無理やろうなー」(両手のひらを出してしめす)
母「10回?」
オ「いいや・・・20回」
母「いいよ」(ショッピングセンターにムシキングを20回しにいく。二時間近くかかる。)
夕方
オ「また言えない事が~。」
母「何かな?」
オ「わかるだろ(怒)!!!ムシキング(小声)」
母「ムシキングしたいの~お母さん悲しくなってきたよ。どうしようか」
オ「えー!!!うー」(不満げ)
母「わかるでしょ。朝言ったしね。もう夕方やし、いかれへんわ~」
オ「もういい!!!!(怒)」
(ふすまに足蹴り。バンバン!ドスドス!!怒り出して部屋にこもってさらにがたがた。
母「どうしたん?」
オ「でもだめやろ!!我慢できないけどな!」
母「そうか、お母さんが我慢しろっていったから苦しい?」
オ「うん」
母「わかった。連れていくわ」
オ「うん」
(機嫌よく、ムシキングを一回して帰る)
夜
オ「(レンタルした)ビデオは?」
母「お父さんが返したよ」
オ「えー!!!なんで、なんでかー!!お母さん、どうしてくれるんか!(怒)」
母「だめやった?今日返すって行ったからいいと思って」
オ「どうしてくれるんか(怒)!!!」
母「・・・・」
(泣いてわめいて暴れる)
(しばらく後、お父さんが帰ってもまだ怒り続ける)
母「じゃあ、お父さんとまた借りておいで。」
オ「うん」(泣きやむ)
(ご機嫌でビデオ鑑賞。)
こんな調子で毎日寝るまでの間にいろんなことでキレられて、その都度言うなりに受け入れていました。まさに振り回されるとはこのことです。私の心も体も疲弊していました。これでも自分なりに本を読んでは会話に注意しているつもりだったのがまた悲しいことです。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
オスカーくんとトーマくん。
名前つけたのですね^^
そうなんです、名前がある方が書きやすいんですよね。
会話を書くとき「○○(娘のこと)」とか書かずに済むので^^
会話ノート、ここに書いて下さってありがとうございます。
いやぁ、正直、我が家に負けじ劣らずの壮絶さですね^^;
そこからの今があると思うと、本当にメリーベルさんの頑張りの成果だなと感じます。
「受け入れましょう」
この言葉に、どれだけの不登校の親が迷わされていることでしょう・・
確かにその必要がある親もいると思います。
「愛情不足」「甘え直し」という考えですね。
でも多くの親はそれまでもちゃんと子どもを愛してきたと思います。
また、充分に甘やかしてきたのではないかなと思います。
先読み、提案、言いなり・・・
私もそういう道を辿り、子どもを大きな赤ちゃんにしてしまい、学校という社会生活が営めない子にしてしまいました。
気づいたことに感謝です。
投稿: メロディ | 2009年3月18日 (水) 23時25分
メリーベルさんと私、同じ頃に遠いところで同じような事してたんですね。
あの頃は荒れる子どもに振り回されながら、この要求を1つ1つ聞いて行けばいつか治まるはずだと、私も何かの本を読んで思っていました。確かに、要求を聞いた直後は少し良くなるように感じたので、これでいいんだと思いどんどんエスカレートさせてしまいました。
100円ゲーム、不登校になる前まで、よく行っていましたよ。あそこで「もう1回」に根負けすることを重ねたのも大きく影響していたんだと思います。
今は次女がやりたがって、対応に苦労する時があります。苦い経験を生かして上手に対応したいと思うのですが、思ったように行かない時もあります。
投稿: ふらわぁ | 2009年3月19日 (木) 02時03分
メロディさん
参考にさせてもらい、ありがとうございました。ただネーミングには若干違和感があったような気もいまだするけれど書きやすいのは間違いないです。
すごいでしょう。私も我ながらひどいなと思います。ここから頑張ったと誉めて頂いたのはとても光栄です。
不登校になるまではこの記事のようには「受け入れ」なかったので、家や出先でごねる息子と度々衝突してきました。衝突した後、こちらが力で抑えて勝つか、ごねるのに親が折れて息子が勝つかのどちらかで、私はいつもぴりぴりしていました。感情的になってかなりひどい修羅場もありました。
何かにつけごねる息子が心底憎らしく、それを愛情不足と思い悩んできたので、不登校という事実の前に受け入れるべきなんだと思い込みました。
子育ての舵取りが完全にできなくなっている様子がわかります。
大きな赤ちゃん、まさにその通りですね。
ふらわぁさん
同じだったんですね。物欲が激しく、ゲームなどへの執着が強くなったのは紛れもなく、こうなるまでの日々の積み重ねですね。
>あそこで「もう1回」に根負けすることを重ねたのも大きく影響していたんだと・・・
そのとおりですね。100円200円のことだから大した事ないと思ってました。
にしても100円ゲーム20回って(笑)…これはおかしいかもと迷いながらもゲームコーナーの横でじっと待っていた私~嗚呼。このときやっていることが正しいのかがわからないほど不安なことはないと思い知りました。
>今は次女がやりたがって、対応に苦労する時があります
小さい頃は向こうも結構頑張りますからね~。オスカーとはもっぱら闘いあってこっちが負けるということが多かったですが、トーマの方はかわいいもんでこっちから折れてしまうことがありました。
次女さんはどんな感じなのでしょうか?以前お会いした時に大人しく待っておられた姿を思い出しますが。
投稿: メリーベル | 2009年3月19日 (木) 15時41分
いつも変わらず読みやすいメリーベルさんの記事に見入ってしまいました。
きっと自分なら突き放していただろうなと思え、メリーベルさんのがんばられていた様子に驚きです。
支援を受けられる前につけておられた会話ノートということですが、何がきっかけではじめられたのでしょうか。私はまだ会話ノートの提出が必要な身ですが、あまり進歩のない内容に反省です。
投稿: ちゃろ | 2009年3月19日 (木) 23時22分
メリーベルさんの4年前の親子の会話、勉強になります!!
そういえば、我が家も、同じように子供がきれる前になんとなく、私自身が気を使っていたり、ときには私の方がきれたり。。
きれたあとに、また、やさしくしたり、めちゃめちゃだた頃を思い出しました。
子供上位の家庭と、みんなに合わせる学校の落差では、子供が疲れて、学校へ行くのもしんどくなりますよね。
今はわかるのですが、それがわからなかったあの頃。。
自分自身をふりかえってみます~~。
ありがとうございます。
投稿: テンテン | 2009年3月22日 (日) 07時42分
ちゃろさん
会話をノートに書こうと思ったのはあまり定かではないのですが、何かの本を読んでのことだったと思います。すでにエンカレッジのHPは見ていたので、私が自分の何かを変える必要があるとは思っていたと思います。
>きっと自分なら突き放していただろうなと思え、メリーベルさんのがんばられていた様子に驚きです。
このときはまだご指導もないのでとにかく書いてるだけです。書いた物を読んでもどこが悪いのかはよくわかっていなかったです。何か前向きなことをしていないと辛かったのだと思います。
私も休みだす前は、ちょっとしたことでキレはじめたら私は何とかおさめようとして怒ったり、かと思えばもう知らないとばかりに突き放したりしていました。
>私はまだ会話ノートの提出が必要な身ですが、あまり進歩のない内容に反省です。
直接みたわけではないですが、きっとそんなことはないと思いますよ。藤本先生と二人三脚で着実に前に進まれていると思います。ちゃろさんのお子さんのように継続登校を頑張る時期って結構難しさがあると思います。
投稿: メリーベル | 2009年3月23日 (月) 14時48分
テンテンさん
同じようだったと言っていただくのは悪いような気がします。ほんとうにひどいですから。それに、もうテンテンさんにはたぶんわかりすぎるほどわかっておられる部分だと思いますし。
うちはあまりにわがままにしすぎた分、客観的にみるとどこが悪いのかがわかりやすいかもしれません。
今まさに困っている方もいらっしゃるかもしれないので、もしもそういう方のお目にふれて、こんな状態からでも良い方向に変わる事ができると思っていただけたら何よりだと思っています。
投稿: メリーベル | 2009年3月23日 (月) 14時53分