8月15日
少し前ですが、終戦記念日の日の事。
夜、たまたまをつけると、最近よく見る池上彰さんが太平洋戦争のことを振り返って解説するような特別番組をやっていました。
オスカーは普段はアニメやバラエティーももちろんよく視てますが、お堅い系のNHKニュースと池上さんのでる番組はときどき好んで見ているようです。私とは違って社会情勢とか歴史とか、そういうものに興味を持ちはじめたようです。
その日も冒頭の戦争回顧番組に見入っていたようで・・・・・
「お母さん~おれもうあかんわ。これ悲しすぎるわー」(ティッシュで涙と鼻水をふくオスカー)
「えー何の番組?」
「戦争ってひどいなあ。悲惨すぎるやろ。」
「そうだねえ」
「戦争に行かされるのも怖いし、爆弾やら兵器やらでやりあうのもいやだけど、ジャングルで病気になるとか・・・いろんなことがあって・・・俺にはとても耐えられそうにない。今の時代に産まれてよかったわ」
「本当やね。お母さんも戦争は知らんし、たまたますごい平和で物がいっぱいある時代に産まれて幸せやなと思ってるよ。ほら、この新聞の投書欄見てみ。今日は戦争特集でいろんな人が実体験を投稿してて、特にこの南方で赤痢にかかって血だらけで亡くなった軍曹の話とか、すごく怖いよ・・・」
(オスカー読む)
「本当や。なんか、(新聞記者ではない)普通の人が書いた文章だから、余計生々しい感じがする。神戸のおじいちゃんも昔爆弾の破片がささったとか話してたよね」
「よく覚えてるね。そうそう、そのときに一緒に逃げとったおじいちゃんのお父さんはその破片が背中に刺さって何日か後に亡くなったんだよ。」
「えーそうやったん」
「うん、おじいちゃんが六歳のとき。」
「えーそんなん、嫌やなあ。」
その後も戦争について日本の事だけでなく、世界の国々の視点からも幅広く取り上げていたようで、興味を失うことなく最後まで見ていたようです。
彼は小学校の修学旅行で広島の原爆ドーム・原爆資料館に行っています。
その当時そのことについて多くを話すことはありませんでしたが、今思うと子どもなりに感じるものがあったのかもしれません。
番組をみて涙を流すオスカーを見ていると、頭の柔らかい間に、戦争と平和について学ぶ事は大切なことなんだと改めて感じさせられました。
「この番組は『HACHI』(忠犬ハチ公のハリウッドリメイク版)どころじゃないわ。悲しすぎるわ。」
そうそう、HACHIでも泣いてたんだよね、涙腺の弱いオスカー君・・・・。
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コメント
わが家でもその番組は見ていました。
私は中学生のころ、「きけ、わだつみのこえ」を読んだり(その中の一人の方のご遺族に手紙を出し、お返事をいただいて感動したことがあります)、親と一緒に戦争の体験談やドラマを見過ぎ(?)今はあまりみることはありません。
見るとね、辛くなっちゃうんですよ。あまりに重いもの、悲しいものをみると、その気持ちを1週間近く引きずってしまって…。
私は年の離れた兄姉の三番目で、私の父は今年90歳、戦争で片目と鼻を失いました。鼻は腕やおしりの肉で補正(?)したそうです。父は病院に入院し、参加予定だったインパール作戦(日本軍は壊滅状態に近かったとか…)には行けず、そのおかげで命が助かったそうです。
ほかにもシベリアに送られた戦友の話、母からは食糧難で苦労した話などいろいろ聞いて育ちました。
私もそうですが、うちの子どもたちも、私の父を通して、戦争を身近に感じているようです。長男は「広島に行って、原爆ドームを見たい」と言っているので、実現させたいと思っています。
それにしても、オスカーくん、優しいですね
。
。
こんなに素直に感情を言葉で表現できるって素敵だな
投稿: かのん | 2010年8月20日 (金) 17時52分
かのんさん
コメント有難うございます。
ご両親が戦争を体験されていたとは。私達の親世代では当時まだ子どもだったという人が多いと思いますので、直接お話を聞けるというのは貴重なことですね。
それにしてもご両親はハードな体験をされているのですね。
私も小学校のときの先生が平和教育に熱心だったからか?、いろいろな本を読んだり、作文を書いたり、みんなで話し合ったりする機会は多かった気がします。それでかのんさんと同じ理由から今ではあまりこういう番組はみてなくて・・・
。
子どもには今は難しい事はわからなくても、自分達の楽しい生活が有無をいわさず一変するのが戦争というものなんだと理解してくれるだけでもいいと思っています。
かのんさんの息子さん達も広島に行けるといいですね。おじいちゃんのお話が息子さんの心に強くよい影響を与えておられること、素晴らしいことですね。
不登校したとき、先生方から感受性が強いのだといわれましたが、こういう面でもその傾向を感じます。
そして非常にわかりやすいタイプということも・・・
投稿: メリーベル | 2010年8月21日 (土) 22時01分