カテゴリー「息子(中2)」の11件の記事

自由・・だけど無制限じゃない

春休みです。部活は一応毎日あるものの、空き時間は楽しく、のんびり、いつものごとくだらだら過ごしているオスカーです。

ある休日。夕飯の支度をしていたら、ドアチャイムが鳴る。玄関から友達らしき声。

「オスカー、ご飯食べに行こうや~」

「お母さん、夕飯食べに行こうって言うんやけど、行っていい?」

「今から?友達同士で?」

「うん、○○とか▽▽とか」

「う~ん、それはちょっとどうかなと思う。それに夜、友達同士で出歩くこと、学校ではどう言われてるん?」

「・・・・やっぱ、だめなん?」

「いいかどうか、お父さんに聞いてみ。」

「・・・・」(聞かない)

「オスカー、なあ、行こうや~」

「いや、俺はやめとくわ、悪いけど行かん。」

「なんで?」

「何でも。とにかく俺は行かんし。お前らだけで行ってこいよ。」

「うーん、わかった。じゃあまたな。」

「おお、またな。」


うーん、私、ちょっと揺らいでました。友達のあまりに普通な誘いぶりに、一瞬行かせてもいいのかと混乱しました。

でも主人の背中はしっかり、だめオーラを発していましたね。無言でもわかるからすごい。

結構な地方なんですけど、大型ショッピングセンターやファミレスなど夜遅くまで営業していて出入りできる施設はあります。春休みなどは昼だけでなく夜でも中高生をたくさんみかけます。

学校で指導対象になる行動を親が許すことは、うちではなしでした。
よそはよそ、うちはうちで、ちゃんと一貫性をもっておかないとだめだと自分に言い聞かせました。

オスカーも主人の背中をみて、きっと一瞬で悟ったんだろうな。
それに何もかもだめなわけじゃなくて、昼間なら友達と食事をするなり、買い物をするなりは自由裁量なんだしね。

でもその自由は無制限ってわけじゃないこと、改めて親子で再確認の出来事でした。

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子供の領分

毎年、三月に卒業する部活の先輩たちに、後輩たちから色紙を送ります。

お世話ががりとして色紙は私が用意することになりました。オスカーに色紙頼むよと言っても生返事しか返ってこない。はて・・・真っ白な色紙を渡してうまくかけるのかしら?・・・と余計な心配が頭をもたげ、色紙の前でうーんと悩んでいたら、

主人「そんなもん、子供らにまかせとけばいい。適当にするから~」

私「そぉう?でも・・・20人くらいが書くのにさ~きれいに書けるん?」

主人「書けるって!それにきれいに書けなくたって、それでいいんだ。」

私「えーでも、少年野球の時は結構手がかかってたよ。」

主人「それは小学生の話だろ?中学生は違う。」

私「うーん、そうかなあ。まあ去年も書いてるからできるのか~」

主人「できる!」

私「わかった。真ん中の(~さんへなどを書く)枠だけ作って渡すわ。」

主人「それもいらんと思うけどな・・・デザインも自由でいいし、考えるだろ。」

だけど、やっぱり気になって真ん中にうすーく鉛筆で○を書いて、オスカーに託しました。

1週間後・・・・

一枚、書きあがったのがオスカーの机に置いてありました。誰がしたのか、コメント用の枠取りがしてあり、全員のメッセージがきれいにおさまっていました。どの子も自分の言葉でしっかり書いてありました。それに色とりどりで見た目もきれい。

そうかー。こんなに素敵に書けるんだー。

私の○枠もなければもっと違うデザインだってあったかもなあ。

全く私ときたら、子供の力を見くびった上にいらぬお世話をしたものです。

そういえば自分だってその昔、先輩や友達に色紙やサイン帳をあれこれ考えて描いて渡したっけ。

主人はいいこと言ってくれてたのにな。全部聞きいれておけばよかったです。

―子供の問題を自分の問題にしないこと、子供の領分に手をださないことー

私の座右の銘として忘れないようにしなくちゃ!です。

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要するに・・・ってことだろ?

学校では一学期に一回、生徒向けの個人面談があります。

前もって生活や将来の目標、卒業後の具体的な進路希望などをシートに記入してそれをもとに先生と面談するそうです。

「今日面談があって、面倒くさかったわー」

「そうなん。それはお疲れ。」

「俺はさ、将来の夢に○○(サラリーマン家庭からすれば特殊な職業かな?)と書いてて、進路希望のところにはA高校(普通高校)を書いていたら、将来の夢は○○なのに、どうして志望校はA高校なんですか?と聞かれたんよ」

「ふーん、まあそうかもね」

「で、○○を目指していても、まずは普通の高校を卒業してから大学や専門の学校で勉強しても遅くはないんじゃないか、それならここら辺では一番頭のいい高校に行ったらどうかと親が言いましたって答えたんよ」

「は???えー!!親が言いましたって言ったん?

「うん」

「えーそれってどうなんかなーうーん。ちょっとお母さん、恥ずかしいなあ」

「まあまあ。大丈夫だろ

「それにだいたいが、そういういい方はしてないと思うけど?。『○○を目指すのはどうしたらいいかはっきりわからないけど、高校でいろいろな基礎の勉強をするのも役に立たないことはないだろうし、そのあとの進路の大学や専門学校にはもっと専門の勉強ができるところがある気がする。』って感じで言わなかったっけ?」

「まあまあ~。だからそれは要するに、頭のいい奴がいくA高校に行くってことだろ?

「・・・・なんか、変な感じにまとめすぎだよ、それ

「まあまあ


以前、学校で職業紹介の行事のときの話になり、いますぐ職業が決まらないならと、上のようなありきたり、かつ現実的な助言をしたことがありました。

正直、○○にはどうやったらなれるのか、私にもたぶん父親にもわかりません。オスカーもどうやったらなれるか彼なりに調べてはいるようだけど、まだまだ現実的な夢ではないように思います。進路だってまだよくわからないというのが本当のところみたい。

親の心の中には、決してA高校じゃなきゃダメと思っているわけではありませんが、できるならA高校を目指してほしいという願いはあります。ここは地方ですし、選ぶ学校の数ももともと少ないというのもあります。
世の中はきれいごとではなく、とくに組織だった仕事につけば歴然とした学歴社会であることは身に沁みますし、専門の勉強をしてないとなれない職業もあります。

でもだからといって学歴だけあったらいいわけでもなく、結局一番大事なのは人間力というか・・・そこらへんのことは口でいうのは難しいことです。それは、子供が成長する中で自分で感じ取ることであり、また自分がどう生きたいかということでもあるので、自分で考えることなんだと思います。

今回、こうやって子供の口から「それは~っていうことだろ?」とまとめられてしまうと、子供は親の考えを全部見透かしているんだなと思い、それでよかったんだろうか?と複雑な気持ちになりました。
もう、そうやって現実をみつめる年齢なのかな。

この先は、自分の夢や現実社会のことなどを自分でよく見つめて、親の助言には、縛られすぎない程度に、でも身近な大人の意見としてちょっと参考にしてもらって、進路を決めてくれることを願っています。

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決意表明

少し前から何かの発表の作文を書くんだということで、ごそごそやっていたオスカー。

何の発表?と思っていたら、毎年2月初めに少年式(昔でいう元服式)という行事があって、そこで決意表明なるものを発表するということが、式の2日前に発覚しました。ここら辺では当たり前の行事らしいです。

当日の朝、オスカーは緊張すると言って、朝練を休んで立派な装丁の作文用紙を広げて練習していました。そして「緊張するので自転車はやめてゆっくり行く」と言って歩いて!学校へ行きました。

私には見に来てほしくなかったそうで、案内プリントもくれないほどだったのですが、まあ時間も取れたことなので行ってみることに。
そうして始まった式はというと、来賓もいらっしゃっていて厳粛な雰囲気のものでした。2年生だけだし、人数は少ないとはいえ、これだと確かに緊張するなという感じ。

そんな中でオスカーは立派に勤められていたと思います。親ばかですね。おそらくすごく緊張していたのでしょうが、何分ポーカーフェイスなのでそうとはわからず、大きな声で読み上げていました。

決意表明の内容は、今までの自分は嫌なことには自らすすんで動くということができなかったけれど、生徒会に立候補した経験をきっかけに、自分からすすんで動くことの大事さがわかり、またやろうという気持ちになったこと。これからもその気持ちを大事にして行動していきたいというようなものでした。

オスカーのこれまでを思えば、本当にそう思ったんだろうこともわかります。経験してみた中に、自分の想像とは違う発見があったようですね。

このようなよい経験をさせてもらえて、感謝あるのみです。

前に「参観などには来ないでほしいというのはなぜ?」と聞いたら、「学校での俺を見られたくない」と。確かに、全然違う。でも違うからこそいいのかも?と思います。

オスカーの決意を主人にも見せてあげようと思ってビデオカメラを構えたのですが・・・記録容量が底をつき、途中で撮れなくなってしまいました。保護者が少なかったので、三脚にカメラをセットした私は悪目立ちしてしまっただけになりました

ちなみに、自転車はどうも壊れていたらしい~緊張するからなんて変な言い訳しなくていいのにな。たぶん、私に壊しただなんだと騒がれるのを避けたに違いない。
近頃はこんなうるさいおばちゃん扱いが多い、くぅ~

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生徒会選挙

少し戻って昨年の話になります。

12月、三年生も受験が近づき、生徒会選挙が行われる時期になりました。

何人かは積極的に立候補したようでした。所属部活動などに偏りがないようにか、先生方はいろんな子に声をかけるそうです。で、部活のキャプテンはもれなくということで、オスカーも放課後に職員室に呼ばれて立候補を勧められたそう。

「俺さあ。毎日今説得されて大変なんよなー」

「へえーそうなん、それは大変やね。どうするか決めたん?」

「いやーまだわからん」

そんなふうに聞いて数日、どうなったかなと思っていたら、お友達のお母さんから「オスカー君、立候補したんだってね」と聞かされました。

そうかあ、立候補したかあ。

オスカーは私には何も言わず、友達と一緒に演説やポスターなどの準備をしていたようです。まあ言わなくても、汚い机にそれらしきものが放置されているのでわかりましたけどね。

「オスカー、立候補したんやってね。今日お母さんの友達が教えてくれた。」

「あー言わんとこうって思ってたんやけど

「生徒会なんて大変なんじゃない?よく引き受けたね」

「うん、まあ、でも選挙とかやってみたら結構楽しいんよ」

「そう、楽しいんやー」

「うん。例えば、各教室をまわって立候補した動機とかやりたいこととかを説明する会があるんやけど、昨日は三年生の教室回ってて、そのときの質問タイムにA君(知り合いの先輩)達がふざけて、やたら『ぼけろ、ぼけろ!』って言ってくるんよ。なのに俺の前の奴がやたら真面目に答えて終わりやがって、俺が?ってなって焦ってさあ。で、まあまあ湧いたんよ。もうめっちゃほっとしたわ。」

「そうなん、選挙活動も大変やなあ。アドリブでようやったやん

「そうなんよなー演説より何より、それが一番緊張したわ。明日の番の奴にもぼけ考えといた方がいいって情報まわしといてやった。」

「ふーん、なんかその選挙活動はちょっと違う気もするけど(笑)。まあ頑張って」

「うん頑張るよ。出た以上は当選したいしよぉー。」

「そうなんや。でも当選したら大変じゃない?前はそう言ってなかったっけ?」

「まあいろいろ雑用もあるらしいけど、それくらいはやるよ、俺は。」

「それは立派な決意表明やね」

「そやろー」

私は説得されても十中八九、断るだろうと思っていました。これまでも生徒会役員だった先輩方からいろいろ話をきいては「俺はそんなのせんよ。そんな面倒くさいことには興味はないから」とよく言っていました。
そこからどういう心境の変化があったのか・・・ちょっと私の想像を超えていましたね。

そして2週間後に投票。オスカーはめでたく当選しました。先生の説得の成果か、例年以上の立候補があったそうで、2倍以上の確率だったとか。当選を発表されたときはうれしくて一緒に当選した友達とハイタッチして喜んだそうです。

「やったねー、おめでとう。ここにきて自分で生活のハードル、あげちゃったねえ。」

「うん、まあな。でも大変と思うけどやれると思う。というか、やるしかないしな。」

やる気を出してるオスカー、こんなことをさらっと言うオスカー、別の子では?と思ってしまいました。

そこから一か月、部活動の時間を割かれ、休み時間も無くなったり、苦手な作文を書いたり、掲示物を作ったり、司会をしたりといろいろなお仕事があるようです。でも「君ならやれる」とか「君に任せたい」などと先生方はのせ上手なようで、オスカー曰く、「きわめて真面目に」お役をこなしている様子です。

残りの中学生活も、自分の思うとおりに、頑張っていってほしいと願います。

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寝坊2連発

三学期始まりました。毎度毎度、長期休みの疲れを引きずってのスタートです。

<始業式の前々日>

オスカーは自分の意に反して、部活を休む羽目になりました。

朝7時。休日だったので家族はみんな朝寝中。私はかろうじて起きたけれど、部活の予定表をみると休みと書いてあったため、オスカーに声をかけませんでした。(最近は朝、最終時間に蹴ってでもいいから起こしてほしいと頼まれています。)

で、ずーっと寝ているオスカー。

で、11時半に出かけた主人から電話。

「オスカー今どうしてるんや?今中学校の前通ったら、練習してるみたいやけど?。」

えーうっそお。母、予定表の見間違い?いやいや違うよ。

オスカーに声をかけたら、布団の中で起きていて、なんだかにんまり変な顔してる?。

あーこれは完全なる寝坊だな。

休みの予定が変わって、その日は練習日だったようです。本人は知ってたけど、前日に私に伝えてなかったので起こしてもらえなかったということ。

「あー目覚めたら、信じられんやろー!!って時間で、もうどうしようかと焦ったー。でも11時すぎじゃあどうしようもないなと思って・・」

で行くのはあきらめたそうです。そして顧問の先生にどう言うかともんもんと考えてたみたい。

昼過ぎに部活の終わった友達から電話があったけど、バツ悪そうに「いやただの寝坊で」と言って、その日は一日家におこもり。反省?部活をさぼってしまっては遊びにはいけないか・・・・。
結局この日のさぼりは始業式の日になにがしかの注意をうけて、バツ走(何十分か校庭を走る)をしたそうです。

<始業式翌日>

オスカーは夕飯を食べてからずーっとこたつで寝ていました。何度かおこしたけど結局起きないままで、主人が11時過ぎに布団に行くように言いました。そのまま朝が来て・・6時に起こそうと思ったけど、私も寝過ごしてしまい、結局6時半に起こしました。

「えー俺って?きのうあのまま寝たってこと?あ”ーっ!!うっそやろおー!!くっそお。なんで起こしてくれんかったん?だから寝させるなってーあーもうくっそ野郎(父のこと)、布団に行ったら寝るに決まってるやろーあーもう!、何にもできてないのにーあーあ」

床に座りこんで、嘆く~。

「どうしようもないやん、起こしたけど起きへんし。」

「だってよぉ、宿題とか何にもしてないんやしぃ、あー」

「そうなんや・・・・」

「そうなんやって!!わかるやろー!」

(やつ当たりたい気持ちはわかるけど、朝から気分悪いー)
「・・・・まあ今の時間みて。とにかくなんとか動くしかないんちゃう?」

「・・・・・」

そのあとはぶつぶつ言いつつも怒りを何とかこらえる様子で、準備して出かけていきました。

帰ってきて言うには、「焦って学校でやったけどやっぱり宿題ができず、注意をうけ」るはめになったそう。

「今日、ほんっまに最悪やったわ」

「そうかーまあ、しょうがないなー。昨日お母さんは夜何回か起こしたんよ。でもぜーんぜん起きんかったもん。こたつから出ても最後はお父さんの部屋で倒れてるし、そりゃお父さんは自分の布団行けって言うわー。大体が邪魔やんか。風邪ひくしっていうのは親切な話なんやで。間違ってへんで~お母さんたちは。」

「そうやけど、そうやっても、布団入ったら朝まで寝てしまうに決まってるやろー。布団さえ行かんかったら起きれとった。あーもうあいつ(父)むかつく!せめて目覚ましセットしろくらい言えよな。」

「なにそれー?自分のこと、完全に棚に上げとんなー。それに、あいつとか言うたらあかんで。・・・あんまり言いたくないけどな~やっぱ、そんなに寝てしまうのは最近めっちゃ夜更かししてるからとお母さんは思うでー。ふかーくふかーく寝てるから、ちょっとやそっとで目が覚めへんのよ。そろそろいい加減にしとかなあかんのとちゃう?」

「あーもうそれ以上言わんでいい。もうやめ、この話は。」

本当に父親のせいと思って言ってるわけではないとは思います。寝坊は自分の責任というのはわかってると思う。だったら、私の最後の苦言は余計で、失敗した子の戯言として聞いてるだけでよかったかも。

オスカーは夜更かし好き。夜のあの静寂がいいと言ってました。部屋で音楽聴いたり、DVDを見たりして自分の世界にひたるそうです。私もそうだったからその気持ちはわかります。でも最近は夜中にシャワーの音がすることもあったし(近所迷惑もあるので12時までにと約束してるのに)、夕食後に爆睡してることも多い。

好きな時間に寝ててもいいけど、こうして部活の遅刻や宿題忘れにでるのはどうかと思う。
こっちも朝から全然起きられないのを蹴ってまで起こすのはしんどいと言いました。

いろいろあるのは酌むけれど、自分が困らないように&家族に迷惑かけない程度には寝てほしいです。

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クリスマスの夜

少しさかのぼって・・・2011年末の話。

もうサンタさんなんて信じるお年頃ではないのですが、12月24日には一応家族でクリスマスパーティーをします。いつもはいない主人も今年は休日にあたったので参加です。

私はケーキから料理まで、普段はしないことを一気にするので出来上がったころには疲れきって足が棒~。カメラマンのはずの主人は相変わらずしゃっきり動かず、女心というものが全く分かってないことにがっかりし、それが怒りに変わり。子供は子供で、写真はいいから早く食わせろとだんだん不機嫌に。
始めるまでにちょっと雰囲気が悪くなるのも毎年恒例になりつつありますが、まあ頑張ったかいもあっての料理にも助けられ、何とか楽しく食べ終えました。

そのあと、ケーキのためにおなかを休めようとまったり過ごしている時間に、オスカーと二人でいろいろ話すことができました。学校のこと、部活動のこと、友達のこと、先生のこと、好きなアニメや漫画のこと、読んで面白かった本のこと・・・忙しかった二学期が終わってオスカーもほっとしたのかなー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「A夫ってさ、まあ別に悪い奴じゃないけど、ちょーっとつきあいづらいところがあってさ。それはさ、自分のできることの話になると、すぐ『俺はこれだけできるんやぞ』的な話をかぶせてくるところがあってさあ、俺らはさ、あーまた始まったよーみたいな。それで、他の奴らが自慢すんなよ的なこと言うやろ~そしたら、お前には言われたないとかなんとかって言いだして、喧嘩になるんよなー。最近ほんとにそのパターン多いんよな。何とかならんかな~。」

「あーそうなんや。すぐ喧嘩になるのは困るねえ。」

「うーん、まあ。でもさ、A夫のこと、わからんでもないんよな。そういうとこ、俺も昔、今もあるかもしれんけど、あったと思うから。だからさ、A夫を見ると自分をみてるみたいな気もして、見てられんっていうか、俺もそうやったなあって後悔するような気持になるんよな。」

「へえ~、オスカーも『俺はできる』的なこと言ってたことあるん?」

「うん。小学校の時。B太とかに。あいつらに俺の方が運動ができる的な態度をしてたんよな。B太は気にするタイプじゃないから気にしてなかったかもしれんけど。」

「へえ、そんなこともあったんやね。そうやねーB太君は優しい子やし、そういうのは聞き流すタイプかもしれんね。」

「うん、まあ。でも俺はそうしてたから、あかんかったなあと思うわけ。」

「うんうん、まあ人間いろいろあってわかることもあるしね。思い出したら赤面ものなことは誰でもあるものよ。」

「そうなんかなー」

「今はそういう風にせんとこって思えるのがいいと思う。それと、そうしてるように見えるA夫のことも見守ってあげてる風なのもいいと思うよ。」

「まあね。なんせ俺たちは中2病にかかってるから。」

「そうやねー中2病真っ最中やもんね。それ抜けたらみんな変わるかもね。」

・・・・・

「それにしてもオスカーはよく頑張ってると思うよ。」

「そうやろ、そうやろ

「いや、冗談抜きに、お母さんはよくやってると思うよ」

「いやいや、まだまだよ~俺なんかさ。」

「野球もね、中学になってからは自信をもって打席にたってるように思うし、実際いいところでヒットもでるようになったし、守備も安定感あるし。それはやってないようにみえて練習は集中してちゃんとしてるんかなーと思ってるわけ」

「まあ、一応キャプテンやし、素振りの時も考えてバット振ってますから~

「少年野球のころと比べたら格段の差があるよ。布団かぶってでてこんかったときもあったやん」

「まあ、あんときはね、打てる気もせんかったし」

「なんで布団かぶったりしてたん?」

「うーん、あのときは心が折れとった。できる気が全くしなかった。なのに周りから打てるやろー、できるやろー的な期待されて、それが重すぎて折れた。」

「そうかー、俺が打たなあかんと思ってたわけや」

「というか、悔しかったんよーすごく。打ちたいのに打てんから、自分が情けなくていっつももう涙出そうでしょうがなかった。」

「えー!?そうやったん?お母さんわからんかった。野球ではいっつもポーカーフェイスやったやん!」

「いや、めちゃめちゃ悔しかったよ。俺、(野球に)後から入ったやろ。そのときはもうB太とかC輔とかはずっと前からやってるからやっぱりうまかったわけ。俺だけキャッチボールしても遠くまで届かんし、守備もバッティングもできん。なかなかうまくできんかったから、ずっとすごく悔しかった。」

「そうやったんかー。悔しかったんやー。」

「うん、それでできんかったら悔しくて、嫌になって、まああのときは今よりも弱かったから折れたりもしたんかなと思う。」

「ふーん、そうとはわからんかった。なんか、わかってなくてごめんね」

「いやいや、別に。」

「オスカーはね、外ではいっつもポーカーフェイスやねって思ってたんよ。あっでもこの前の体育祭のときなんかは、すっごい顔してクラスの応援したり、頑張ってたのを見て、こんな顔もするんやなと。」

「いや、俺は顔に出てるときって、悔しさとかはそれほどでもないんよ。たぶん出てない時の方が悔しいってタイプやと思う。ほんまに悔しい時は逆に顔に出んのよ。」

「へえ~わかったわ。覚えとく。」

                                           ・・・・・・・・・・・・・・・・・

話のほんの一部だけど、覚えておきたいなと思って書きとめました。
なんか、ほんと、うれしかったですね。オスカーがこんなにいろいろなことを感じて、また考えられるようになっていることがわかって、ほんとにうれしかったです。

そしてこんな心の一部を私に打ち明けてくれたこともありがたかったなあ。

顔見たらいろんなことがわかるわかりやすい子って思ってたけど、あのポーカーフェイスの下の気持ちはわからなかったなあ。親の想像をこえて成長してるんだなあ。

これからはだんだん物を言わなくなるんだろうけど、心の奥では信頼しあってつながってる、そんな親子でいたいと思います。

長々と話した後、おきまりのクラッカーをならしてケーキを切り分けました。
今年のケーキはみかけは地味でしたが、味は濃厚~なかなか好評でした

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初詣

あけましておめでとうございます

皆様もよいお正月をすごされたでしょうか。今回のうちのお正月は、結婚以来初めて年末から私の方の実家に帰省して過ごしました。大みそかには母と初めて一緒におせちを作り、楽しかったと同時に、主婦業10年以上でいまさらですが、おせち料理の再勉強にもなりました。

子供達はずっと祖父母とは離れて暮らしてきたのですが、生まれてからこの方、わりにまめに実家に帰らせてもらっていたので、あちこち連れて行ってもらったり、よく遊んでもらったりしました。なので実家では、自宅で過ごすのと同様、ゲーム三昧のテレビ三昧、だーらだら、ごーろごろで普段の素がでます。オスカーはこれまでも結構なわがまま、自分勝手ぶりを披露してきました。

今回の帰省では源平合戦に関係のある須磨寺や楠木正成が祭られているという湊川神社へ行ってみようと計画していました。中学になってのオスカーは、京都への修学旅行や学校での社会の授業で、日本史に興味がわいているようで、普段の雑談でもよくそのような話をしていました。帰省してから父とも何やら歴史の話をしていたようです。

でもいざでかけるとなると、やっぱりいつものオスカーがでて、それはそれは面倒くさそう。大みそかの須磨寺参りでは、こちらは予定を前もって話しているしと根気よく待つつもりでしたが、いつまでもごろごろして、なかなか動かなくて少しイライラ。もうオスカー以外は用意ができて待ってるからと伝えると、あわてて用意して何とか出てきました。出かけてからは普通に感じよく、楽しい時間を過ごせたのでまあよしとしました。

そして元日の昼すぎには湊川神社への初もうでに出発。ところが車で神社の前まで来ると、参道は人、人、人のすごい人出・・・・ゆっくりゆっくりと本殿へ向かって動いているようですが・・・・

「えー!すごい人ね!今日は暖かいからかしら?いつもより人が多いわ~おとうさん!。」と私の母。

「あーもおう!!!なにこれ!くっそ!信じれんしよー。くっそ。こんなん、もういややし。おれは行かんし。あーくっそ!・・云々」
母の声をきいて窓から外をみた途端、オスカーがひどく毒づき始めました。眉間にしわを寄せて、絶対に行きたくないと座席の後ろでのたうっている様子。

それを横目に車をとめて「まあ行ってみたらいいやん」と歩き始めると、後ろからぶつぶつ言いながら面白くなさそうに、嫌そうに、新年一発目の不機嫌をまき散らしながら歩いてきます。母が「私が人が多いって騒ぎすぎたから?」とオスカーを気にして、ほんと申し訳ない感じ。

私の父が先頭で参道の人ごみの列に入っていきます。そして神社の正門の前に来たとき、後ろから

「あーくそ!!!こんなところ行くのか!?あー信じれんしよーくっそ、死ねや!!!」

死ねや???これで私の堪忍袋の緒が切れました。くるっとふりむいて鬼の形相(だったと思う)で、

「あんた、さっきから何?いい加減にしときや!他の人みんな黙って歩いてるやろ、ほんまに恥ずかしいわ。元旦早々、縁起でもない悪態ついて!死ね?はぁ?誰に言うてるんや!!たいがいにしいやー!!」(あー言い過ぎたよ・・・)

「いや、それは誰ってわけじゃない。・・・・・。」

オスカーはくっそーって感じで顔をゆがめつつも、そのあとは黙ってついてきました。

少しずつ進んでいくのですが、入口を少し入ったところで先頭の父が横道にそれ、本殿ではなく、楠木公が祭られている場所へ直行しました。

そのあとはもう長々とつきあわなくていいとわかったからか、「これが楠木正成か~」とのたまって、率先して手洗い場で手を洗って、線香をあげて参拝し、写真を撮り、おみくじをひき、~とすっかりご機嫌でした。

家に帰ってから父と話をしたら、昨日オスカーと歴史の話をしたので神社に連れて行ってやりたかったことと、車の中でオスカーがすでに不機嫌だったこともわかっていたし、何より家族みんなが大変なので、無理して本殿にお参りしなくてすむよう考えていたと。
私たちに気をつかってくれてたんだね、お父さん。いつもありがとう。

そして、「オスカーはずいぶんしっかりもしたし、良い方に変わってきたように思うけれど、一緒にいる周りの人を気分悪くさせるような態度はやっぱりよくないな、まあ、もう少し、やな」と言われました。

私も父と同じように思います。ただ、今回の私の言い方は決してほめられたものじゃないですね。もっと冷静に伝えてやれればよかったんですが・・・死ねって言葉を使われて(普段から深い意味なく、単なる悪態として言ってるだけなのは知ってるんだけど、大病を患ってる父の前では言ってほしくなかったので)感情的になりました。

オスカーは学校では周りに気を配って結構頑張ってると思っています。でも素の自分がでやすい家族の前ではまだまだこんなところもあります。特に帰省ではこんな様子がよく見うけられ、いつも少しがっかりします。
弟のトーマだって家族でお出かけなんてもうそんなに乗り気じゃないんですが、ちゃんと家族の動きに合わせて一緒に行動しているのを見ると、余計に差を感じます。それはトーマが特別なんじゃなく、きっとトーマが「普通の子」なんだと思います。きっとオスカーの友達だってこれくらいのことで悪態をついたり、不機嫌になったりしないと思うんです。

こちらも家族だからといって決して無理じいしたり、無謀な行動計画はたてていません。なのでもう少し家族みんなの気持ちも考えて、行動してくれるといいなと思います。

今年もまた長い目で、冷静に付き合っていかねば~ですね。

そして特に私には、「冷静に」がキーワードですね。

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中学の期末テストも無事?終了しました。後は冬休みを待つばかりと、のびのびと遊んでいる様子です。

オスカーは先月から塾に行きだし、一か月あまりがたちました。成績のことはずっと主人に任せていましたが、すでに一学期終わりに夏休み明けのテストで思った成績がでなければ塾に行く方向で考える~といった話になっていたようです。

それが二学期の中間テストが終わっても何の動きもなかったので、どうなってるのかと私から主人に話をもちかけました。9月は体育祭やらなんやらでテストの結果が返ってくるのも間延びしてしまい、オスカーがうやむやにしていた様子。でも主人から成績が悪ければ塾を考えろと言ってしまった以上は、うやむやになったままだと親の立場も下がってよくないんじゃないかと言いました。だからといって私はオスカーの塾通いには賛成ではなく、まだ行かなくていいのではと思ってみたり。

でも主人はやっぱり行った方がいいという考えだったので、もう全面的に任せました。結局、中間テストの成績を前にオスカーと話し合って、本人納得の上で、塾も本人が探してきたところにすることで落ち着きました。でも私は、主人が「行かせてしまった」んじゃないかなと少し心配していました。
ただ私の心配をよそに、オスカー自身は嫌がるそぶりもなく、楽しく通っているようでした。

で、期末テスト当日。

「今日の英語はさあ、結構できた感じだった。文章の( )を埋める問題とか、すらすらっと思い浮かんで。こういう問題は前までは全然わからんかったからさあ。今回はわかる問題が多くて、書かなかったのは二つだけやったから結構できたかもしれん」

「へえーそうなんやーそれはよかったやん」

そのあともどの問題がどうだったか、終わってから間違いとわかって悔しかったとか、嬉々として話していました。前までは、英語の話は特にバツの悪そうな顔をして話をすぐ切り上げてたので、よほど自信がついたのかな。できたら饒舌ーほんとにわかりやすいです。

「前まではH(友達)には点数全部勝ってたけど、中間テストで一教科負けて、これはもう俺も塾へいかなあかんと思ったわけよ。」

「ふーん、そうやったんや。自分で塾行った方がいいと思ってたわけや。」

「そうよ。面倒やなーと思ってたけど、もうこれはあかんやろと」

「そうかー。で、ちゃんとやってきたわけや」

「そうやし。これで俺が塾で集中して真面目にやってることが証明されるわけや。」

「そうかー無駄にしてないんやねーすごいやん」

「そうやろー。でもまだ結果をみるまではわからんけどな」

後日、返された英語の答案は本当に点数があがっていました。苦手で嫌いと公言してはばからなかったので、本人もうれしいようでした。塾を続けるモチベーションもあがったようです。


確かにそうでした。いくらお父さんが行けと言ったからといって、本人の意志がなければ行けるものではないんですよね、塾なんて。私にはその辺がよくわかっていませんでした。

今回のことで、子供であっても、自分で意味があると考えたことはちゃんとやるもんなんだと改めて思いました。なので、親の私は子供の意思を見極めて、子供が意志に沿って行動をおこせるよう、助言したり、支援したりするのが役目なんだとも思いました。

主人は話し合ってオスカーの気持ちがわかっていたのかな。そうだとすればすごいな。
今回はでしゃばらずに主人に任せたことだけが、私のいいところだったように思います。

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校内合唱コンクール

先日、校内合唱コンクールがありました。

練習が始まってからは、毎日の話題は合唱のことが多くなりました。
自由曲の○○○♪~の辺りが気持ちよく歌えるとかいって家で歌ってみせたり、指揮者を決めるときにもクラスでなんだかんだあって結局野球部の友達が選ばれたのだけど、なんとリズム感に今一つ問題が発覚したとか・・・練習の様子を話してくれてました。

わいわいがやがや、にぎやかしげなクラスの様子が思い浮かんで、聞いてるだけでもなんだか楽しくなりました。去年は案内のプリントがオスカーから私の手にわたらなかったのと、私がもともと行事に腰が重いこともあって行きませんでしたが、今年はオスカーの話で興味がわいて行くことに・・・。

行ってみてまずは、子供たちの態度がとても素晴らしかった。
席からの私語は全く聞こえませんし、生徒たちがこの合唱コンクールに真剣に臨んでいることが伝わりました。聴いている親の側もきちんとしないといけないと思わせられました。

どの学年も、どの子もみんな一生懸命歌っていました。普段はふざけたり、いたずらしたりいろいろやんちゃしている話をよく耳にしますが、いざとなればこんなに真面目に歌を歌うんだなと感心しました。小学校のときの子供らしいひたむきさとはまた少し違う、クラスみんなでできる限りいいものにしようという大人びた雰囲気を感じました。

オスカーのクラスの歌自体はすごくうまかったーというわけではありませんでしたが、十分に感動させてもらいました。オスカーは最上段の真ん中で真剣な顔をして、一生懸命歌っていました。こういう行事に素直にまっすぐ取り組めるようになったことを改めて感じて、うれしかったです。

優勝は三年生のクラスでした。三年生はどのクラスも声量があり、混声合唱のハーモニーが素晴らしく、音楽音痴の私でも心を揺さぶられました。オスカーたちも来年はこのような歌を聴かせてくれるのかなと、とても楽しみになりました。

帰ってからの夕食時はひとしきりコンクールの話で盛り上がりました。

オスカーの中学は市内でもあまり学力が高いほうではないとか、やんちゃな子が多いとかいうマイナスなイメージもあるのですが、生徒たちは大きな声でよく挨拶をしてくれるし、体育祭や合唱コンクールなどの行事もきびきびとしているし、私はオスカーがこの学校でよかったなと思っています。オスカー自身にも自分の学校愛が芽生えているのではないかと思います。

クラスみんなで何かにまっすぐとりくめるっていいことだなー。

この素直さを忘れないで、成長してほしいと思いました。

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